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    激ムズ変形? 不良品? MPM-4 オプティマス プライムの変形(ビークル編)

     去る9月16日にタカラトミーから発売されたトランスフォーマーの変形フィギュア「MPM-4 オプティマスプライム」が色々と物議を醸し出してるようですね。
     変形玩具でありながらロボットモードのプロポーションの良さ、そして立ち膝や正座までできるアクション性など、以前発売されたリーダーオプティマスの欠点を徹底的にブラッシュアップしたその出来に各方面から絶賛されております。
     その一方で品質管理の問題やマスターピースと謳いながら塗装が中途半端など、商品以前の問題と言う話もあったりします。
     そして何と言ってもトラックに変形がちゃんとできないと言う話が各所から飛び交い、これが一番ネガティブな印象の元となっているイメージがあります。

     確かにこの劇中そっくりなオプティマスが
    mpm4optimus001.png
     トラックに完全変形!! 動かし方も練りに練られた変態的な動きをし、その完成度は驚嘆せざるを得ません!
    mpm4optimus002.png
     しかしこのトラックへの変形、兎に角タイトなのと、とんでもない数のロック機構があり、どれか一個でも見逃すとたちまち変形できなくなると言う、上級者向け立体パズルといった体になっている上に、説明書が説明不足に加えて見づらいという風に色々問題も抱えていることは否めません。

     ただ、この問題は構造の問題よりも、変形の難易度に対して説明が圧倒的に不足しているのと、とあるパーツ1点に不具合がある事が問題で、それさえクリアすれば恐らくほとんどどの個体でも変形できるのではないかと思っています。(流石に欠品とか左右同じパーツがついてるとか、本来の仕様になっていないものはアウトですが)
     下の写真は日本版MPMオプティマス2体と海外版オプティマスです。
     全て上記問題パーツ1点を修正しただけで、あとはロック機構に気をつけて変形させただけのものですが、どれも変形結果に差はないです(気持ち海外版だけボンネットの中心が浮いていますが)
    mpm4optimus003.png
     タカラトミーのオプティマスには人生に影響を与えられまくってる身としては、このままこのオプティマスが不良品の烙印を押されてしまうのは悲しいので、今回はオプティマスの変形する際に重要だと思うポイントを解説してみようと思います。
     この解説はあくまで個人的な主観で作っておりますので、参考にされる場合もよく読んでから行って下さい。何かトラブルが発生しても責任は負えませんのでご了承下さい。

    ■トラックへ・・・トランスフォーム!!

    では始めましょう〜!
    工程に番号を振っていますが、赤文字のところが重要なポイントとなります。

    1)まずは背面から。
     ココらへんは説明書通りにしてもらえれば問題ありません。
     各部パネルを開いて、後の変形の邪魔にならないようにメインの青いパネルごと180度回転させておけばOK。
    mpm4optimus004.png
    mpm4optimus005.png

    2)続いて胸も説明書通り、青いドアをギリギリまで開いてから、赤いパーツを前方にニョキっと出しておきます。
    mpm4optimus006.png
    mpm4optimus007.png mpm4optimus008.png

    3)続いて下腕を説明書通りに変形させてから
    mpm4optimus009.png

    4)肩をはずして下側にぐるっと動かします。
    mpm4optimus010.png
    肩の突起物(?)を畳んでおくのも忘れずに
    mpm4optimus011.png
    mpm4optimus012.png

     と、ここまでは特にややこしいところはありません。見よう見まねで変形させておいて問題ありません。
     問題はここから!次の工程からは各部ロックを確認しながら変形させないとトラック時に噛み合わなくなります。
    5) まずは膝パーツから。膝ガードの裏側には膝関節をロックするためのピンがついています。まずはこれをしっかり合わせながら膝をまっすぐ伸ばします。
    mpm4optimus013.png mpm4optimus014.png

    6)次に脚部側面の青いパネルを開き前輪部を開いてから、足を説明書通りに展開し変形を行います。
    (写真ではまだ煙突の付け根を展開してないですが、この時点で煙突の付け根は出してしまいましょう)
    mpm4optimus015.png
    7)ここで重要なのが、変形した足を伸ばしきらないという点です。
    mpm4optimus016.png
    ↑一見こうやってしっかり伸ばしたくなりますが
    mpm4optimus017.png
    こんな感じでちょっとくの字に曲げておくのが正解。曲がり具合に関してはあとから微調整しますので、とりあえず軽く曲げておきましょう。

     前輪部分のパネルも変形させてロックした状態。結構曲がってます。
    mpm4optimus018.png

    8)続いて脚部全体を前方に90度回転させます。その後さらに脚部を後方へ、黒い突起に接触するようにスライドさせます。(黒い突起とパチっとハマるわけではありません。
    mpm4optimus019.png
    mpm4optimus020.png
     これをやらないと後でボンネットと脚部がくっつかなくなるので大変重要な工程になります。

    9)最後に脚部横の青いパネルを畳みますが、位置がロボットモードとは異なるので注意!
     下図のように、ピンをダボ穴に刺さるように動かしましょう。(ここもパチッっとはまる感じではないです)
    mpm4optimus021.png

    10)とりあえず下半身の変形完了。
    mpm4optimus023.png
     このとき、工程7で足を曲げたことにより、つま先の丸い突起が青いアーチ上のカバーから見えるように足パーツが曲がっていればOK。
    mpm4optimus024.png

    11)胸のパネルを上にガバッと開いてmpm4optimus025.png
    中心に向かって閉じます。ココらへんは説明書通りです。mpm4optimus026.png


    12)続いて11で閉じたパネルを後ろに90度倒します。mpm4optimus027.png
     このとき、背中の突起によってパネルがロックされてしっかり固定されます。mpm4optimus028.png


    13)続いて腹部のダイキャスト製のパネルを前方に90度倒し
    mpm4optimus029.png
    mpm4optimus030.png

    14)上半身をガバっ上方向へ開きます。ココらへんも説明書通りになってもらえれば問題ありません。
    mpm4optimus031.png

    15)続いてマトリクス収納ボックスを前方に出します。
    mpm4optimus032.png
    このボックスは上記写真くらいの位置まで持ってくればOK。これ以上動かそうとしても固くて進めないはずです。(無理に動かせば進めますが、逆にパーツの合いが悪くなるので注意)

    16)今度は両肩の根本から90度下方向に回します。
    ↓この位置から
    mpm4optimus033.png
    下に向かって回す!!
     そして合流した両腕のピンを合わせてしっかりロックします。下腕の四角い小さいボンネットカバーのロックもかけておきます。mpm4optimus034.png


    17)今度は頭部を含めたパネルをぐるっと180度回転します。この時オプティマスの顎はしっかり引いた状態にしておきます。
    mpm4optimus035.pngmpm4optimus036.png
     オプティマスの首元のヒンジが結構硬いので注意。

    18)上半身のボンネットカバーと腕のボンネットカバーを合わせます。この時、ボンネットがツライチになるように調整します。この段階でツライチになっていないと後々の工程で不具合が出てくるのでしっかり微調整しましょう。
    mpm4optimus037.png

    19)次にサイドのドアも閉じて、上下でツライチになるように合わせてあげます。
     この工程で、胸側のドアがしっかりしまらない場合は後に紹介する加工をする必要が出てきます。
    mpm4optimus038.png mpm4optimus039.png

    20)キャブ上部のパネルは説明書通りに展開して、変形しましょう。
    mpm4optimus040.pngmpm4optimus041.pngmpm4optimus042.png

    21)ついでにキャブの下部のパネルも変形して蓋をしてしまいます。
    mpm4optimus043.png 

    22)ボンネット前方のフロントライトを展開して
    mpm4optimus044.png mpm4optimus045.png

    23)いよいよクライマックス!!
     上半身を折って下半身とくっつけます。
    mpm4optimus046.png mpm4optimus047.png
     ガチャっと!!

    24)ここでまずポイントとなるのが、背骨(?)となるパーツとヒザ下にあるロックをしっかり合わせること。
     ここが合わない場合は工程8を忘れているか、工程5でちゃんと膝のロックをかけていない可能性があります。
    mpm4optimus048.png
     しっかりとロックされるわけではないですが、位置があっていないとここがハマりません。
     上半身を倒して下半身とくっつけた時に、下図○のピンがはまるかどうかを確認しましょう。
    mpm4optimus049.png
     繰り返しますが、ここはパチッとロックされるわけではありません。なんとなくハマる程度です。

    25)続いてフロント部分。
    フロントタイヤちょい後ろのピンと腕アーマーのダボ穴を合わせます。
    mpm4optimus050.png

     前と後ろ、左右の4点が合わさっているか、確認しましょう。
    mpm4optimus051.png

    25)フロントグリルで腕部分をロックします。
    mpm4optimus052.pngmpm4optimus053.png

    26)この時点でのトラック胴体下部から見た図。
     足首のパーツがくの字に曲がっていることがわかります。
     ここが伸びていると前輪のパネルが閉じません。
    mpm4optimus054.png

    27)今度はトラック後部、後輪前にあるツールボックスのピンを脚部のサイドカバーだったパーツのダボ穴に差し込みます。
     こちらはかなりロックがかかります。
    mpm4optimus055.png
     そして同時に工程24のロックのハマり具合の最終調整を行います。
    mpm4optimus056.png 
     この時点でようやく工程24のパーツもロックされます。

    28)リアのタイヤハウスにあるピンを股関節カバー外側にあるダボ穴にはめます。
    mpm4optimus057.pngmpm4optimus058.png
     これで主要な変形は完了!!

     あとは各部(縮んでいる煙突やキャブ背面のキャブガード、後輪前側の角度など)を調整してあげれば
    mpm4optimus059.png
    オプティマス プライム・ビークルモード完成!!


    ■不具合パーツ

     さて,これで一通り変形のポイントを紹介しましたが、一点不具合があるかも・・・といったのがフロントドアの接続部分です。(工程19)
     ここが簡単にはまらない場合は、下図のフロントドア内側の接続ピンの下側1mmくらいのところをカットするといいでしょう。(ただし自己責任でお願いします!)
    mpm4optimus060.png 
    ↑赤丸内の黄緑色で塗りつぶしている箇所

     うちのオプティマスは3体とも全てこの処理のみ行っていますが、それ以外はまったくいじっていません。
     また、一回目の変形では微妙な場合も2,3回変形させると馴染んでくる場合もあります。


    ■総評1

     ってことで如何だったでしょうか? 少しでも変形のお役に立てればこの無駄に長い長文を書いた甲斐があったてもんです。
     このオプティマス、最大の失敗はメーカー側から変形に関する情報が圧倒的に不足していた事が原因ではないかなと思います。
     これだけタイトでシビアな作りであるにも関わらず、そういう細微な調整はユーザーへ丸投げしてしまっている事が、コイツの評価を落としてしまっている最大の要因ではないかと思います。
     某大型掲示板の数多のジーニアスたちや、ツイッターの猛者、海外のギークたちの色んな知恵や挑戦の結果ようやく正解が見えてくるとか、商品としてどうなんでしょうと言うのはあります。
     説明書を分厚くするとコストがかさむというのであれば、せめて公式から変形解説動画を用意するとかすれば全然違ったのではと言う思いがあって、この度の世間一般の評価の低さが勿体なくてしょうがありません。

     あ、もちろん品質管理がまったく出来てないってのもありますけどね。うちの国内版オプティマスは2つとも両親指が脱臼しててプランプランでしたから(#^ω^)

     片方は前輪のタイヤハウスの塗装が剥げてましたしね!!

     マスターピースとか言いながら背面は塗装されてませんけどね!!!


     とにもかくにも、うちの場合海外版含めて3体とも同じ方法でそれなりにちゃんと変形できたので、同じようにすれば変形できるオプティマスもいっぱいあるのではないでしょうか。
     是非とも、タカトミへ怒りの返品やヤフオクへ流してしまう前に一度お試ししてもらえれば幸いです。
     この偉大で可哀想なオプティマスに救いがあらんことを・・・

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    テーマ : フィギュア
    ジャンル : 趣味・実用

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    んー…

    工程18の段階ですでに運転席周辺とボンネット根本が浮きます。
    あとはこのボンネットの浮きさえ解決すれば完璧なのに原因が分からない!

    胸のヒンジ?

    現物を見ていないのでなんともコメントが難しいところなんですが、ロボモード時の胸のヒンジ(ちょうど胸の窓ガラスの間にある部分です)がとても硬い場合があったんで、その周辺のヒンジの角度がズレてるとかでしょうか・・・?
    もしくはボンネットになる腕の角度が微妙にズレてるとか・・・
    ホントこのオプティマスは原因となる部分があちこちにあるのと、個体によっては本当に組み間違ってるだけの場合もあるんで原因特定が難しいです

    No title

    うちのオプもフロントグラス下の受けとボンネット端の突起が片方だけうまくハマらず浮いてましたが、
    両腕を合わせてボンネットを作る前に、フロントグラスとボンネットを合わせてから、両腕を軽く合わせるとうまくいきました
    時間が経つとまた浮いちゃうこともあるんですが…

    No title

    素晴らしい記事をありがとうございました!
    この記事を参考にしたら手元の海外版(ほぼ無加工)でも記事内画像のように国内版と同じくらいキレイに変形できたのが驚きでした。
    自分の物は初期出荷分なので、海外の2次出荷が修正されているという情報も単にうまく変形できる人が現れただけかもですね。
    しかし国内外の有名レビュアーでさえ当初は不良と言い切っていたことから、大衆に不良品扱いされてしまうのもしょうがないのかなって気はします…やり方が分かってしまえば傑作だけに非常に残念ですね。

    おそらく上半身が原因かと

    色んなレビューと見比べてみたのですが、おそらく原因はルーフ側かと思われます。

    横のドアや下のパイプの部分などに約1~2mmほどですが隙間ができるのですが、腕は車体と平行にくっついています。
    おそらく本来は胸部側がもう1、2mmほど下に下がるのが定位置なのではないかと思うのです。無理くり押し付けてやると確かに横のドアもパイプもボンネットも全部が綺麗にくっつきます。が、どこが干渉して上に押し上げる形になっているようです。

    んー…どこが干渉してるんだろうなぁ…。眠れない夜が続く…

    某スレで1mmカットについて書いた者です。
    爪先のくの字など大変参考になりました。
    サイドウィンドウがハマらない個体はどうやらサイドウィンドウの上辺のカットが歪んでるようです。しかしそこは塗装箇所なので削るのに抵抗があり、逆にピンを削ってパーツ自体を下にずらして逃がしたのでした。
    背面を塗装する人はついでにサイドウィンドウの上を削るのに挑戦してもいいかもしれません。

    No title

    >2017-09-20 09:32の方
    やはり変形自体はかなりタイトな上、腕のボンネットカバーとフロントガラスをつなぐピンが脆弱なので、どうしても場合によっては浮いてしまいますね。
    最悪フロントガラスのダボにパーマネントマットバーニッシュで補強するのが手っ取り早いかもしれません。

    >2017-09-20 19:11の方
    喜んで頂いて幸いです!
    自分も海外版から修正されていると言う話は単なる個体差と変形させる人のスキル差かなと思っています。(つまり海外版も含めて品質管理がダメダメ・・・)
    本当にこのオプティマスは企業の怠慢のせいで損をしているなぁと思います。
    それでも少しでもこの記事やレビュー動画などで救われるオプティマスが増えることを祈ります。

    金型レベルの歪み?

    >通りすがりの黒猫さん
    やはりまだキレイにはなりませんでしたか。
    とは言っても自分の持ってる個体も全て右半身の合いは少し怪しく、完成後にぎゅっと押し込んだりして何とかすり合わせてる状態です。
    自分のはよく見るとスリーパーキャブの屋根が少し右側に歪んでるような感じがします。それによって運転席の右屋根が少し水平よりも傾いていて、それが悪さしてるような感じがしました。

    あまり参考にならなくてスイマセン、早く眠れる日がくるといいのですが・・・

    他の方の話を拾っていくと、みな一様に右半身のエラーについて言及されているので、金型レベルで右半身に歪みがあり、個体差でそれっぽくハマる人とハマらない人に別れるのかなぁ・・・と言う感想です。

    No title

    >1mmカットの方
    おぉ、書き込みありがとうございます!
    あのスレのお陰で自分もかなり快適な変形ライフが送られるようになったので、本当に助かりました。

    サイドウィンドウは疑惑のピンや怪しいエッジが多く、きっちりハメようと思うとここから先は個体差で各々調整するレベルになりそうだったので、今回の1mmカットは万人向けの素晴らしいファインプレーだと思います。

    ドアの上側の話もちょいちょいネットで見受けられましたが、流石にこれをやると処理後が目立つのでこの記事ではスルーしてしまいました。

    しかしこれだけ世界中の方の熱量によって変形方法が確立される玩具もなかなかないでしょうし、ハズブロ・タカトミは本当に真摯にこのユーザーの熱意に向き合って欲しいものです。

    他の方も確認お願いします

    25)の工程でボンネットを構成してるパーツに注目して欲しいのですが、
    正面から見て中央左上のファイアーパターンの色合いが他のと比べて明らかに違います。

    これ、海外版のファイアーパターンですよね?
    国内版に海外のパーツが混じっているとか?

    今話題の・・・

    >通りすがりのファン

    自分の持っている個体を調べてみましたが、2体のうち片方は1パーツだけ海外版のが混ざってました。
    幸い自分のものは小さいパーツだったので、よく見ないと気づかないレベルでしたが、人によってはグレーのパーツがダークグレーになっていたりとか、わかり易いレベルでミックスされてるものもあるようで・・・

    自分は今年10thAnniv.MBリダオプを購入したのですが、そちらも煙突が左右同じで、タカトミに連絡しても返金対応のみと言うことで泣く泣くそのままにしました。

    今回のオプ2体に関しては片方が塗装ハゲ、もう片方が海外とのミックス、両方共親指脱臼と、品質管理に関しては最低だと思います。
    TRS玩具って、設計のレベルに品質管理がまったく追いついていないんですよね・・・非常に悲しいお話です。
    プロフィール

    Eske

    Author:Eske
    萌えイラストレーターを目指す3DCGイラストレーター。
    現在ポケモンカードゲーム、ガンダムトライエイジ、ガンダムコンクエスト、妖怪ウォッチとりつきカードゲームなどで3DCGを使用したイラストレーターとして参加中。

    主にここでは日々気づいたメモなんかを残してます。
    イラストのお仕事も受け付けております。ココのメールアドレスからご連絡できますので、お気軽にご相談下さい。

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